ロンドン時間は市場参加者が増えやすく、東京時間の終了後に値動きの変化を確認したい場面が多い時間帯です。セッション中の高値・安値を見ると、現在価格がその値動きの範囲のどこにあるかを整理しやすくなります。
ただし、MT5で対象時間を毎日確認し、水平線を引き直す作業には手間がかかります。Session High Lowを使うと、Londonセッションの高値・安値をチャート上へ自動表示できます。この記事では、初期時刻、東京時間との切り替わり、日跨ぎ、current sessionとprevious session、夏時間・冬時間を確認するときの注意点を解説します。

このチャートでは、Londonを含む複数セッションの高値・安値を、セッションごとの色とラベルで確認できます。
ロンドン時間の高値・安値とは
ロンドン時間の高値・安値とは、Londonセッション内で付いた最高値と最安値です。
2本のラインでセッション内の値動きの範囲を確認できるため、現在価格がレンジの上側にあるのか、下側にあるのかを整理しやすくなります。current sessionの高値・安値は形成中の値なので、Londonセッション中に新しい高値や安値が付くと更新されます。
高値・安値ラインは売買サインそのものではありません。ラインへの到達やブレイクだけで売買を決めず、相場分析を補助する価格水準として確認します。
Session High Lowで使うロンドン時間は何時から何時までか
FXインディケーター開発研究所の製品データと公開ガイドでは、Session High LowのLondonセッション初期設定はJST基準で次の時刻です。
| 項目 | 初期設定 |
|---|---|
| 表示 | ON |
| 開始JST | 16:00 |
| 終了JST | 翌01:00 |
| 日付またぎ | あり |
Londonセッションは16:00に始まり、翌日の01:00に終わる日跨ぎ設定です。終了時刻が開始時刻より前になるため、同じ日の01:00までではなく、開始日の翌01:00までを対象にします。
開始時刻と終了時刻はJST基準の入力値として変更できます。ここで示す16:00-翌01:00はSession High Lowの初期設定であり、季節を問わず実際のロンドン市場時間を固定する説明ではありません。
東京時間とロンドン時間の重なり・切り替わり
Session High Lowの初期設定では、Tokyoセッションは09:00-15:00、Londonセッションは16:00-翌01:00です。そのため、TokyoとLondonに時間の重なりはなく、Tokyo終了からLondon開始まで1時間あります。
| セッション | 初期時刻 | 初期表示 | Tokyoとの関係 |
|---|---|---|---|
| Tokyo | 09:00-15:00 | ON | 15:00に終了 |
| PreLondon | 15:00-16:00 | OFF | Tokyo終了後からLondon開始前 |
| London | 16:00-翌01:00 | ON | Tokyo終了の1時間後に開始 |
15:00-16:00にはPreLondonセッションが設定されていますが、初期状態ではOFFです。TokyoとLondonだけを初期設定のまま表示すると、両セッションのラインを分けて比較できます。
各セッションの開始・終了時刻は変更できるため、設定内容によってはTokyoとLondonが重なる場合があります。Session High Lowは複数セッションを同時表示できるので、重ねて使う場合はラベルとライン色を確認し、どのセッションの高値・安値かを区別してください。

操作パネルとラベルを使うと、Tokyo、Londonなど複数セッションのcurrent・previousラインを切り替えながら確認できます。
Tokyoセッション側の初期時刻や設定手順は、MT5で東京時間の高値・安値を表示する方法で確認できます。
MT5でロンドン時間の高値・安値を手動確認する方法
インジケーターを使わずに確認する場合は、MT5チャート上でLondonとして扱う時間帯を特定し、その範囲内の最高値と最安値へ水平線を引きます。
- Londonとして確認する開始時刻と終了時刻を決める
- 終了時刻が翌日になることを踏まえて対象範囲を確認する
- 対象範囲の最高値と最安値を探す
- 高値と安値へ水平線を引く
- 次のLondonセッションではラインを更新する
日跨ぎの範囲を毎日追う必要があるため、手作業では対象日を取り違えないよう注意が必要です。夏時間・冬時間で確認したい市場時間が変わる場合や、MT5のサーバー時間がJSTと異なる場合は、時刻の対応も確認します。
Session High Lowでロンドン時間を自動表示する方法
Session High Lowは、Tokyo、PreLondon、London、NewYorkの4セッションに対応したMT5向けインジケーターです。London表示をONにすると、設定したJST範囲からcurrent sessionの高値・安値を計算し、チャート上へラインを表示します。
previous sessionを有効にすると、直近1サイクル前のLondonセッションで確定した高値・安値も確認できます。対象は直近1サイクル前のみで、過去の複数日分を無制限に表示する機能ではありません。
Session High Lowは売買サインや自動売買機能を搭載していません。表示したLondonの高値・安値は、現在と前回の値動きの範囲を整理するために使います。
Session High Lowでロンドン時間を表示する設定
Londonセッションの表示と初期時刻は、MT5のインジケーター設定画面で確認できます。

この設定画面には、LondonのON/OFF、開始・終了時刻、JST Offset、高値・安値ライン、色、線種などの入力項目が表示されています。
LondonセッションをONにする
| パラメータ | 初期値 | 役割 |
|---|---|---|
InpShowLondon |
true |
Londonセッションの表示を切り替えます。 |
InpLondonStartHourJst / InpLondonStartMinuteJst |
16 / 00 |
Londonセッションの開始時刻をJSTで指定します。 |
InpLondonEndHourJst / InpLondonEndMinuteJst |
01 / 00 |
Londonセッションの終了時刻をJSTで指定します。 |
Londonは初期状態でONです。表示されない場合は、まず InpShowLondon と開始・終了時刻を確認します。終了時刻の 01 / 00 は翌日の01:00を表します。
高値・安値とprevious sessionを表示する
| パラメータ | 初期値 | 役割 |
|---|---|---|
InpShowHighLines |
true |
現在セッションの高値ラインを表示します。 |
InpShowLowLines |
true |
現在セッションの安値ラインを表示します。 |
InpShowPreviousSessionHL |
true |
直近1サイクル前の高値・安値を表示します。 |
LondonをONにしていても、HighまたはLowの表示設定がOFFなら該当ラインは表示されません。前回のLondonも比較する場合は InpShowPreviousSessionHL をONにします。
Londonの色とラインの見分け方を設定する
| パラメータ | 初期値 | 役割 |
|---|---|---|
InpLondonColor |
clrOrange |
Londonセッションのライン色を指定します。 |
InpHighLineStyle |
STYLE_SOLID |
current sessionの高値ラインの線種です。 |
InpLowLineStyle |
STYLE_SOLID |
current sessionの安値ラインの線種です。 |
InpPreviousLineStyle |
STYLE_DOT |
previous sessionの高値・安値ラインの線種です。 |
初期設定ではLondonはオレンジ色、current sessionは実線、previous sessionは点線です。Tokyoなど別セッションも同時表示するときは、色と線種を手がかりに区別できます。
JST Offsetを確認する
| パラメータ | 初期値 | 役割 |
|---|---|---|
InpJstOffsetMode |
JST_OFFSET_AUTO |
JSTへ変換する方法を選択します。 |
InpManualServerToJstOffsetHours |
6 |
手動モードでサーバー時刻からJSTへの時間差を指定します。 |
InpManualServerToJstOffsetHours は手動モードで使う値です。初期値の 6 がすべてのブローカー環境にそのまま適するとは限らないため、利用中のMT5サーバー時間に合わせて確認してください。
Session High Low全体の導入方法やほかの設定項目は、Session High Lowインジケーターの総合ガイドにまとめています。
current sessionとprevious sessionのロンドン時間の見方
current sessionは、現在進行中のLondonセッションで形成されている高値・安値です。16:00から翌01:00までの間に新しい高値や安値が付くと、該当ラインが更新されます。
previous sessionは、直近1サイクル前のLondonセッションで確定した高値・安値です。current sessionと並べることで、現在のLondonの値動きの範囲が前回より上側にあるか、下側にあるか、範囲がどのように異なるかを確認できます。
確認するときのポイントは次のとおりです。
- current sessionは形成中であり、London終了まで更新される
- previous sessionは終了済みの直近1サイクル前を示す
- previous sessionは複数日前を無制限に並べる機能ではない
- currentとpreviousは実線・点線の初期設定で見分けられる
- ラインへの到達だけで次の値動きを断定しない
夏時間・冬時間でロンドン時間がずれる場合
ロンドン市場の実時間は、夏時間と冬時間の切り替えによって季節ごとに変わります。一方、Session High Lowでは、Londonの開始・終了時刻をJST基準の入力値として設定します。
現行の公開ガイドでは、London / NewYorkの市場別DSTを判定し、セッション開始時刻を自動変更する専用処理は確認できないと整理されています。そのため、本記事ではLondonの時刻が季節に合わせて自動調整されるとは断定しません。
実際に確認したいロンドン市場時間と表示が合わない場合は、必要に応じて InpLondonStartHourJst、InpLondonStartMinuteJst、InpLondonEndHourJst、InpLondonEndMinuteJst を見直します。あわせて、MT5のサーバー時間とJST Offset設定も確認してください。
ロンドン時間の表示がずれる場合に確認すること
Londonのラインが想定した時刻とずれる場合は、次の基本項目を順番に確認します。
- MT5のサーバー時間が利用環境でどう設定されているか
InpJstOffsetModeが利用環境に合っているか- 手動モードで
InpManualServerToJstOffsetHoursが適切か - Londonの開始・終了時刻が意図した値か
- M1履歴データが対象範囲にあるか
- インジケーターを再適用して表示が変わるか
- 夏時間・冬時間に合わせて時刻を見直す必要があるか
ここでは基本的な切り分けに留めます。London以外も含む表示確認の流れは、総合ガイドの表示されない場合の確認方法も参考にしてください。
ロンドン時間の高値・安値を見る際の注意点
- 高値・安値のブレイクだけで売買を判断しない
- current sessionの高値・安値はLondon終了まで更新される
- TokyoとLondonのラインをラベルや色で区別する
- ブローカーのサーバー時間やJST Offsetによる表示差に注意する
- 夏時間・冬時間で確認したい市場時間が変わる可能性を考慮する
- Session High Lowは分析補助ツールであり、売買結果を保証しない
Londonのレンジは相場分析の材料の一つです。表示されたラインだけを根拠に反発やブレイク後の方向を断定しないでください。
まとめ
ロンドン時間の高値・安値を確認すると、東京時間終了後に形成される値動きの範囲を整理しやすくなります。手動でも水平線を引けますが、Session High Lowを使えば、日跨ぎのLondonセッションと直近1サイクル前の高値・安値を自動表示できます。
初期設定ではTokyoとLondonは重ならず、Tokyo終了の1時間後にLondonが始まります。複数セッションを並べることで、東京時間とロンドン時間の価格範囲も比較できます。
Session High Low全体の使い方は総合ガイドを、機能詳細とダウンロード情報はSession High Lowの製品ページを確認してください。