セッション高値・安値は、東京時間、ロンドン時間、ニューヨーク時間など、特定の時間帯で作られた価格範囲を確認するための目安です。その高値や安値を価格が上抜け・下抜けしたとき、ブレイクアウトとして注目されることがあります。
ただし、セッション高値を抜けたら買い、セッション安値を抜けたら売り、と単純に決めるものではありません。Session High Lowは売買サインを出すインジケーターではなく、セッションごとの高値・安値をチャート上で確認するための分析補助ツールです。
この記事では、セッション高値・安値とブレイクアウトの基本的な見方、current sessionとprevious sessionの使い分け、東京・ロンドン・ニューヨークで観察しやすい場面、ダマシを避けるための注意点を整理します。

セッション高値・安値の意味から整理したい場合は、先にFXのセッション高値・安値とは?見方と活用方法を解説を確認してください。
セッション高値・安値とブレイクアウトの基本
ブレイクアウトとは、価格がこれまで意識されていた高値や安値、レンジの上限・下限などを抜ける動きのことです。
セッション高値・安値を使う場合は、ある市場時間帯で作られた価格範囲を基準にして、現在価格がその範囲の内側にいるのか、外側へ抜けたのかを確認します。
| 見方 | 確認すること |
|---|---|
| セッション高値付近 | 価格が時間帯内の上限付近にいるか |
| セッション安値付近 | 価格が時間帯内の下限付近にいるか |
| 上抜け | 高値ラインの外側で推移するか |
| 下抜け | 安値ラインの外側で推移するか |
| 範囲内への戻り | ブレイク後に再びセッション範囲内へ戻るか |
ここで大切なのは、ラインを「売買指示」ではなく「位置関係を整理する基準」として見ることです。上抜け後にさらに伸びる場合もあれば、すぐに範囲内へ戻る場合もあります。
Session High Lowで確認できるもの
Session High Lowでは、Tokyo、PreLondon、London、NewYorkの各セッションについて、current sessionとprevious sessionの高値・安値をMT5チャート上に表示できます。
ブレイクアウトを見るときに関係する主な表示は次のとおりです。
| パラメータ | 役割 |
|---|---|
InpShowTokyo |
Tokyoセッションの表示を切り替えます。 |
InpShowLondon |
Londonセッションの表示を切り替えます。 |
InpShowNewYork |
NewYorkセッションの表示を切り替えます。 |
InpShowHighLines |
高値ラインを表示します。 |
InpShowLowLines |
安値ラインを表示します。 |
InpShowPreviousSessionHL |
直近1サイクル前の高値・安値を表示します。 |
ラインが表示されない場合は、まず表示設定やM1履歴データを確認します。表示トラブルの切り分けは、MT5でインジケーターや高値・安値ラインが表示されない原因と対処法で整理しています。
current sessionの高値・安値を見るとき
current sessionは、現在進行中のセッションで作られている高値・安値です。セッション中に新しい高値や安値が付くと、ラインは更新されます。
ブレイクアウトを見るときは、current sessionのラインがまだ確定していない点に注意します。
- セッション中の高値・安値は更新される可能性がある
- 一度上抜けても、セッション中に範囲内へ戻ることがある
- 直近の値動きが強いのか、一時的な抜けなのかを追加で確認する
- 未確定の動きを根拠に結論を急がない
current sessionのラインは、進行中の値動きを整理するには便利です。一方で、セッション終了前は高値・安値そのものが変わるため、確定した基準として扱いすぎないようにします。
previous sessionと組み合わせて見る
previous sessionは、同じ市場の直近1サイクル前で確定した高値・安値です。current sessionと比べることで、現在の値動きが前回の範囲に対してどこにあるかを確認できます。

previous sessionを使うと、次のような観察がしやすくなります。
- 現在価格が前回セッション高値の上側にいるか
- 前回セッション安値の下側まで押しているか
- 前回の範囲を抜けた後、範囲内へ戻っていないか
- current sessionの範囲がprevious sessionより広がっているか
- currentとpreviousの高値・安値が近い価格帯に重なっているか
ただし、previous sessionの高値・安値も売買サインではありません。前回の価格範囲を確認するための基準として扱います。previous sessionの意味や直近1サイクル前の考え方は、前回セッションの高値・安値とは?MT5で表示して確認する方法で詳しく解説しています。
東京・ロンドン・ニューヨークで見方を分ける
同じブレイクアウトでも、どのセッションの高値・安値を基準にしているかで見方が変わります。
| セッション | 初期時刻 | 観察しやすいポイント |
|---|---|---|
| Tokyo | 09:00-15:00 JST | 日本時間の日中に作られた範囲を、ロンドン開始後にどう扱うか |
| London | 16:00-翌01:00 JST | 東京後の値動きが、Londonの範囲をどのように広げるか |
| NewYork | 21:00-翌06:00 JST | Londonと重なる時間から、翌朝までの範囲をどう形成するか |
たとえば、Tokyoの高値をロンドン時間に上抜けた場合、それは東京時間で作られた価格帯の外側へ出た動きとして観察できます。ただし、その後に伸びるか、戻るかは相場環境によって異なります。
LondonとNewYorkは日跨ぎセッションです。開始・終了時刻や夏時間・冬時間の見方がずれていると、そもそも見ているセッション範囲が意図と変わる場合があります。市場別の設定は、ロンドン時間の記事とニューヨーク時間の記事で確認できます。
ブレイク後に確認したいこと
セッション高値・安値を上抜け・下抜けした後は、抜けた事実だけで判断せず、次のような点を確認します。
- ラインの外側で価格が維持されているか
- すぐにセッション範囲内へ戻っていないか
- current sessionの高値・安値がまだ更新中ではないか
- previous sessionの高値・安値と近い価格帯にあるか
- 東京、ロンドン、ニューヨークのどの時間帯で起きた動きか
- 指標発表や流動性が薄い時間帯など、急変しやすい要因がないか
これらは売買ルールではなく、ブレイクの継続性や一時的な抜けを見分けるための確認材料です。どれか一つに当てはまったからといって、次の値動きが保証されるわけではありません。
ダマシを避けるための注意点
ブレイクアウトには、抜けたように見えてすぐに戻る動きがあります。一般的に「ダマシ」と呼ばれることもあります。
セッション高値・安値を見るときは、次の点に注意します。
- ヒゲだけで一瞬抜けたのか、足の終値でも外側に残っているのか
- 抜けた後に同じライン付近で何度も戻されていないか
- スプレッドが広がりやすい時間帯ではないか
- 重要指標発表前後の急変ではないか
- 流動性が薄い時間帯の一時的な値動きではないか
- current sessionのラインがセッション中に更新され続けていないか
確定足で見るか、未確定足の途中で見るかによって印象は変わります。確定足を待つかどうかは分析スタイルによって異なりますが、未確定の動きほど途中で形が変わる点は押さえておきます。
よくある誤解
セッション高値を抜けたら買いですか
いいえ。セッション高値を上抜けたことは、価格がその時間帯の上限を超えたという観察材料です。買いを自動判定するものではありません。
セッション安値を抜けたら売りですか
いいえ。セッション安値を下抜けたことは、下側の価格帯へ動いたという確認材料です。売りを指示するサインではありません。
Session High Lowはブレイクアウトを自動判定しますか
いいえ。Session High Lowはセッションごとの高値・安値ラインを表示するインジケーターです。ブレイクアウトの成立やエントリー可否を自動判定するものではありません。
previous sessionの高値・安値は何に使いますか
前回の終了済みセッションの価格範囲と、現在の値動きを比較するために使います。前回高値・安値を抜けたか、戻ったかを見ることで、価格の位置関係を整理しやすくなります。
ブレイクアウトだけで勝てますか
利益や勝率は保証できません。セッション高値・安値は分析材料の一つであり、相場環境、時間帯、スプレッド、指標発表、他の根拠などと組み合わせて確認します。
まとめ
セッション高値・安値は、ブレイクアウトを見るときの基準として使いやすい価格帯です。Tokyo、London、NewYorkの高値・安値を分けて見ることで、どの時間帯で作られた範囲を価格が抜けたのかを整理できます。
ただし、Session High Lowは売買サインを出すインジケーターではありません。高値を抜けたら買い、安値を抜けたら売りと断定するのではなく、current sessionとprevious sessionの位置関係を確認するための補助ツールとして使います。
製品全体の使い方は総合ガイドを、機能詳細とダウンロード情報はSession High Lowの製品ページを確認してください。